「推し」図鑑の効能
元来心配性なもので、赤ちゃんから幼児まで息も絶え絶えワンオペ育児でたどり着くと、育てたはいいが、これから子どもにどうやって文字を教えたらよいのかということが急に不安になった。
色々なところで読み聞かせの効果については聞いていたので、赤ちゃんの頃から読み聞かせはやっていた。読むときには、文字を指で追うように意識していた。そのため、文字というものの存在は本人も自然に認識したと思う。そこから、文字をどうやって読めるようになるのか。自分についてはもちろんその過程の記憶はないし、ドリルのようなものをやらせるにしても、ひらがなもあればカタカナもあり、気が遠くなるような作業だ。
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そこでまず、このような文字を説明する絵本を買ってみた。導入としては良かったと思う。たまに引っ張り出してきて見ていた。もちろんこれで覚えた文字もあった。
一方、この頃、子どもが急激にハマったものがある。上の子はポケモンで、下の子はトーマスだった。
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本屋で見つけて離さなかったので、いろんなところで時間が持つかなと思い、軽い気持ちでこのような図鑑を買ったのだが、そこからの集中力がすごかった。常に持ち歩き、暇さえあれば読み、最終的にはページが取れ、あちこちをテープで貼り付けてある状態となった。そして名前を覚えたいがために一生懸命読むことで、あっという間に、カタカナまでほとんど覚えてしまった。
つまり、親が勝手に心配し、やきもきして先回りしていろいろするよりも、「推し」の力をかりるのが一番早いということだ。
ちなみに子がポケモンにハマっても、トーマスにハマっても、親がその推しを共有しようと思うと、結構地獄である。
まずポケモンは数が多すぎる。さらに、ひとつの種類が進化し、名前も見た目も変わる。ヒトカゲがリザードになったくらいは「おぉ~」と思ったが、ほとんどのヤツが進化するので追いきれない。さらにそれらがいくつかのタイプに分かれていて、しかもその何タイプが何タイプに強いだの、弱いだのという関係性があり、何タイプとか知らねーよ…という気分になってくる。
そしてトーマス。こちらは記憶力も衰えてきた母には、静止画では絶望的に見分けがつかない。色しかヒントがない。私「あっ、これがトーマス?」子「ちがう、これはエドワード!(怒)」という会話を何度繰り返したことか。なんとか覚えて見分けられるようになり、自分がトーマス好きになった頃には、子が既にトーマス卒業を迎えたという悲しい思い出がある。
もちろん、ポケモンでも、トーマスでもなくても良いと思う。子どもの初めての「推し」図鑑はぜひ買ってあげて欲しい。