チキンタツタへの愛を叫ぶ

ヤツが帰ってきた。それはもちろん、チキンタツタである。

 

マクドナルドのメニューで一番おいしいと思うのに、なぜか、いつのまにか期間限定にされてしまったチキンタツタ。私のチキンタツタ好きを知っている友人は、チキンタツタが始まるよ!とご丁寧に毎回連絡をくれる。私も、万難を排してチキンタツタを食べまくるべく、ランチになんとかねじこめないか画策する。アラフォーとなった今、毎回ポテトのセットで食べるのはつらいので、チキンタツタ単体にしている。これなら連日でもイケる。

 

昔、いつでもタツタが食べられた頃には、タツタをあえて食べようと思うことはなく、流れでマクドナルドに行くことになった時などにごくたまに食べていた。季節限定ものに浮気したことも多々あった。多分それがいけなかった。もっと、タツタを大切にすべきだった。愛しているということをもっと言葉に出して伝えなければいけなかったのだ。失ってからその尊さに気づくのが人生とはいえ、失ったものが大きすぎる。人生の縮図のようである。

 

しかし、タツタはいい。ファーストフードとは思えぬふわふわのバンズ、あっさりしたチキンパティ、絶妙な味のソース。あのような優秀コンテンツをどうして出し惜しむのか、理解に苦しむ。最近はタツタと同時にアレンジしたタツタのようなものが登場するが、どのようなものが現れても、オリジナルタツタが一番おいしいと思う。それくらい、最高のバランスなのだ。

 

とはいえ、たぶんタツタがレギュラー化したら、いつでも食べられるという安心感のもと、マックにはあえて行かなくなると思う。それがタツタを失った理由だとわかっていても、同じ過ちを繰り返すだろう。マックのマーケターの掌の上で転がされながら、チキンタツタをほおばりながら、次のチキンタツタ復活を待ち望むのがちょうどいいのかもしれない。